近づいてきました

台風ですって。すごい雨ですね。ちょっと涼しくてやりすごしやすい。
さて、昨日の祝日はすんごい嵐の中、9月公演のリハーサルでした。
もちろん室内ですが。
京都ではあんまり見かけない「公民館」なる建物をお借りして、舞台サイズを
大体で測って、ホワイトボードをパーテーションに見立てて出入りの確認。
衣装もベースが出来てきたり完成品があったりと、いよいよ感が増す。
先日から照明さんやらとのやり取りが発生しているので、近付いてきたのだなぁ
と制作サイドは実感を伴っているが、さて、出演者はどうでしょうか。
全員揃ってしかできない場面を重点的に練習、と思っていつも臨むけれども
通すだけでレクイエムなら40分、ボクソラでも20分、Fは45分かかる。
2時間弱の公演ですし、そうなるのは当たり前なのだけれども、何度も返せないのが
練習の辛いところ。体力もいるし、やはり流れとしての動きだったり
集中力だったりするからねぇ。あるところだけをとって「できた」としても
それが流れの中で出来なくては意味がない(と私は考える)ので。
それでも「エカルテ」だけは何度もやりました。はい。これは必須です。
どちらかというと演劇寄りな気がする私の作風において、今回唯一(?)
ダンスらしき見せ場のところなので。これは普通に頑張ってほしいところ。
おなかと背中をまっすぐに。アームスのラインと足の上げ方に注意。
瞬発力とキープ力が一挙に必要な場面。身体の柔軟性がバレバレです(笑)
あとは11人で移動したりするところ。通り道の確保ですね。
それらを通した後に返しつつやっていたらもう夕方の6時になってしまって…。
いやはや時間の経つのが超速い。まだボクソラもFもやんなきゃならないのに。
何度も出来ないので集中してやってもらうしかない。それぞれ一回ずつ。
もちろん本番だって一回だから、楽しみつつ集中しつつ出し切って欲しいです。
その練習を同時にしているといっても過言ではない気がします。
だから、とにかく集中して。確認や合意はその前に各自でやっておくべきだね。
ボクソラは先日(人数は足りてなかったけれど)やったリハが凄く良くて。
今回も期待していたけれども、うん?だいぶ踊った後だし疲れてるのかな?
まぁでも、それぞれがちゃんと考えているような形跡は見えました。
小さくて細かいところまで、それぞれが「なんか」やってるのは見えた。
でも、まだまだいけるはず。今週末は練習があるのでその時に頑張りましょう。
でも、よくよく考えてみれば、彼女たちの年齢の頃に、私自身はそこまで色々と
考えながらダンスをしていたかと言うと…どうだったろうか。
感じてはいたけれども理論立てて考えてはいなかったような気がするなぁ。
それを思うと彼女たちにも純粋にダンスの楽しさをあげなくちゃ、という気も
「少し」するのですね。うん。でも次は発表会があるから。そっちで存分にね。
あくまでも公演は「信念」に基づくものをやりたいし。それは譲れないしな。
Fは木曜日も練習しているし、もうお客様に観ていただける状態にあると思う。
私なんか見過ぎて、だんだんワケわからなくなってきちゃたしさ(苦笑)
これもいいし、それもいいんちゃう?っていう状態に入りつつあります。
これも、どれだけちゃんと集中を途切れさせずにやれるかと言うところですわ。
ただ今更タイミングや振りを間違えるのは解せない。
未だになんか間違っているというのは本番もそうなる可能性があるってことで
すごく怖いです。でもそれを乗り越えるには…練習の長さでなく質だと思う。
練習は練習に非ず。
アクシデントさえも乗り越えられるような集中力でやりきらないとね。
もうそこへ来ていてもおかしくないくらいやってるんだし。
そろそろ来週あたりから、そのあたりを厳しくやっていこうかと思います。
厳しくするのは他人じゃなくて自分だけどね。
前半のほとんどの時間を占めたレクイエムは、随分と仕上がってきた感があり。
ボクソラじゃないけれども、それぞれが色々と考えてしているのも見えるし
全体が程よく馴染んできた気がします。
ほら、紆余曲折っていうか、一回ドンガラガッシャーンて壊したしさ。
新しく創った場面と前からやっていた場面の重なり具合の違和感がいつまでも
拭い去れなかったのだけれども、さすがにここへきてダンサー達が振りに
馴染み始めるのと同時に全体がしっくりきたようです。
すみませんねぇ、あっちこっち行かせて。
単純なテーマだと思うのです。これ以上分かりやすいことってないくらいの。
ただ、セリフで言ってしまえば一行で済むくらいのことを
ダンスで表現するところに醍醐味があり、面白くてダンスを続けてきたので
踊る側は発信者として単純にして明確なメッセージをきちんと伝えて欲しい、
と、この公演のテーマが決まってから思い続けています。
観るべきもののあるダンス。感じることのできるダンスであって欲しい。
そうあろうと思うなら、だれよりも強い気持ちを踊り手自身が持っていなければ
と、私はついつい厳しめに考えてしまいます。もちろん作者としても。
ダンサーとしての仕事ってそれしかないんじゃないのかな。
気持ち。ココロ。そして(あっても困らない)テクニック。
どんなことをしていても、何度考えてもやっぱりここへ戻ってきます。
踊りは(本気の)ココロだ。全身全霊の捧げ方だ。あらゆる踊りは祈りだ。