御陵

毎朝行くお散歩コース。
最近は歩いていると身体が温かくなってくるので距離がどんどん伸びる。
京都だけに歩いているとお寺や神社に良く出会う。
こんなところにこんな神社があったんだ〜とか、近所でも知らないものが沢山。
住宅街を抜けて吉田山の南側を通って行くコースには御陵があるのだ。
吉田山荘という有名な元宮家の建物があったりするので、由緒正しき場所なのだろう。
陽成天皇の御陵だって。ウィキペディアで検索してみた。
…なんだかやんちゃな天皇だったご様子。
というか、さすが宮家だけあって系譜図がしっかりしているのがすごい。
遠い遠い昔だけれど実在したんだな〜と思うと不思議な感じがする。
ここは神楽岡という丘陵地のてっぺんに近く、宗忠神社と真如堂の間にある。
なんとも濃い場所よのぉ。
ゆっくりと坂を上っていったところにあるので、いつもこの辺りで一息つくのだが
とても気持ちのいい場所だ。ここではいつも深呼吸したくなる。
周辺は観光地でもあるが近所の方にとっては住宅街の中の建物のような感じで
殊更に特別扱いされている感じは無いけれど、なんとも気持ちのいい場所。
平べったく言うとお墓、なのに、なんだか神社っぽい。
鳥居があるからということではなく、なんだかね佇まいみたいなものが。
もちろん中に入ることはしないが(犬連れてるしね)普通に道路に面しているので
不思議な光景だ。そんなには大きくないけれど100坪はあるかな?
たぶんその昔はこの辺りも宮家の庭だったんだろうなぁ。
いまは宅急便の車が行き交ったりするけれど。
御陵なだけに余計なものはなく、低木もよく手入れされており土地が開いていて
北を背にしている(つまり南を向いている)ので陽が当たり清々しい。
良い気の流れる場所を風水では龍脈というらしいが、それに近いのでは?
でもそんなに活動的な感じはないので、それとはまた違うのだろうか。
今の天皇が自分が崩御した時のことを考えて火葬にせよ、と言ったとか言わないとか。
確か理由が「陵にも土地がいるから」ということだったと思う。
つまり住宅事情が厳しいからわざわざ自分のために新しく土地を用意しないで
今ある多摩の陵に入れなさい、と。ある意味今時なエコ思考である。
未来の人間も御陵にくると清々しい気分になるのかな。