絶対条件

昨夜、甲南のレッスンが終了した後、社会人2年目になるAYと喋っていた時のこと。
ここでは例のマリックを振り写し中だが、先日も書いた通りみんな覚えるのが速い。
そんな中、決してそんなことはないのだけれど「みんなと比べると」覚えるのが遅いAY。
必死に喰らいついて頑張ってるのが良くわかるので「みんなが速いと苦労するなぁ」と労う。
「いや、ホンマ覚えるのが苦手なんで…」しょんぼりと苦笑い。
いやいや、AYが遅いわけちゃうねん。みんなが速いだけやねん。気にしんときや。
「でも、やっぱり覚えるのは速いほうが良いですよね?」
う〜ん。そうやねぇ、振付師にしたら助かるかな。
それに覚えるのが速いってことはそれだけ踊り込みも早くできるようになるし
踊りを創りこむ時には早くから手を打てるわなぁ。
でも、覚えるのが速いのと「踊れる」とか「上手い」ってのは別やし。
「え?そうなんですか?覚えるのが速いのがダンサーの絶対条件ちゃうんですか?」
ちゃいますよ、そんなもん(笑)覚えるのは最低の条件で踊るのはその後やし。
「…じゃ、ダンサーの絶対条件ってなんですか?」
う〜ん?(難しいこと聞くなぁ)振付や音楽から自分なりの物語を創りだせること。
「ものがたり…は難しい。創れません」
いや、そんな難しいもんじゃないと思うで。ストーリーを創るわけじゃないし。
例えば音に色が見えたり風景が思い浮かんだりすることも重要やし。
耳は良いほうがいい。そうすると何種類もの音を聞き分けられるから。
でも、耳が不自由でも踊れる人はいるしねぇ…やっぱり私は踊る心やと思う。
心だけあってもテクニックが無かったら困るけどね。
…と、いつもの話に終始してしまうのでした。