4月21日 発表会1日目 その3

5時半開場。さて、いよいよである。事故がないようにと祈る。
私の出番は8曲目なので、ここからストレッチをしても良いくらい。
舞台監督を兼ねている音響さんに声をかけられる「定刻で行きますか?」
お客さんの入り具合を聞き、少しだけ考えて「5分押しでいきます」と伝える。
理由?…なんとなく(こら)実質遅れてくる人がいたなら5分では足りないが
10分遅らせては定時で来ている人に失礼だから。
でも心境的には少し待ちたい。別段、5分でどうこうというのはないけれど。
「じゃ、5分押しで」と音響さん消える。各部所に連絡してくれているはず。
きっかり5分して本ベル。まずは元気キッズから。「Everybody Go!」
これが始まったら2時間半ノンストップ。さぁいくで、いくで。
隣で黙々とストレッチしつつモニターを眺めるポツィことユニコさん。
いや、この時点ではまだカメでもポツィでもない。ただの黒い人である。
友人のとーるさん曰く「うっかり八兵衛高木ブーキレンジャーな役割」の
ユニコさんは、レイワークスのスタッフにして「第一回目から踊っている」
ダンサーでもあります。えぇ、一回目は本名で出てましたしね。
かの法然院ライヴも出てますよ。ちり〜ん、ちり〜ん…覚えてる?
しかし確かに今回は、B面以外の場面でもたくさん踊っていたかも。
もちろん前回だってレクイエムにも出てたし、タルカスもやってましたが。
今回、やはり第三部の主役二人のうちの一人といっても過言ではない活躍に
「こやつ、何者?」と思った人は一昨年以上に多かったはずと思います。
…言っておきますけど素人(本人談)ですからねっ(笑)
公演後にいただいたメールには「半分以上劇団の人?」という質問ありましたが
みんな素人、そして主婦ですから〜〜〜〜。あはははは、濃いわ〜。
2曲目ラミーさんのん。タイトル長いから割愛(こら)黒い集団。
実は従来のメンバーが事情により2名出なくなり、アシスタントが2名リカバー。
年齢の開きが大いにあるのだが、仲がいいせいか馴染んでるよね。さすが。
3曲目北海道「私は青空」ここへ来て日本語の歌で、会場もホッとした空気が
流れたんじゃないでしょうか。北の大地で一生懸命練習なさってたでしょう。
原振付は私ですから例えば音のとり方やタイミングやそういった細かいものが
違うといえば違うところもあるんですが、そんなの、もうこの際どうでもよか。
3人が3人だけで練習してきた、その空気感が出ていることが大事だし
もう出来上がっている。3人の世界。それにこの回、出来がよかったし。
「…じゃ、いってきます」ぼそっと言い残し、ユニコさんスタンバイに。
本当はシャイなヤツなんです。「シェネ2回と振り返り半分」とエールを送る。
「…がんばります…できるだけ」できるだけちゃうわ!できろっちゅうねん。
4曲目「どれみファおつかい」年中さんから小学校低学年のダンス。
文句なしに可愛い。縮尺がおかしくなるくらい小さい。誰かタバコを横に!
会場の雰囲気も一気にホゲホゲとなっている、はずだ。
あれにヤラれない大人はいないはず。自分に子供がいようといまいと、ね。
5曲目「take five for six」ユニコさん達、京都のメンバー。
最近あまりやらなくなったジャズテイスト。帽子まで使用。まんまやん。
6分弱の長い曲だが、がんばるんだ!みんな!モニターを見ていると
さしあたり大丈夫なようであるが、約1名雰囲気がおかしい。
地に足がついていない感じ。あがっているというより、なんか他のことを
気にしているって感じ。おやびん、どうした?
もしかしたらさっきのダメ出し以後、どれもがガタついたか。心配。
…大事はなく終了したようだった。ほっ。
6曲目にさしかかり、私もスタンバイ。
6曲目はアシスタント3人のダンス。今公演の花(華ではない)である。
華にはまだ艶がたりない。けれど、それはそれは清楚に清潔な色気が溢れる。
この年代(10代後半から20代前半)特有の匂い立つさわやかな色香。
普段から仲のいい彼女たちは舞台袖でも仲がいい。
一人が曲初めに歩いていくと、残った二人が抱き合ってそれを見守る。
…若いのぅ。それが帰ってくる毎、出て行く毎に繰り返される(苦笑)
なんていうか青春だね、と思いながら準備するワタクシ。
7曲目は滋賀チーム。う。ぶつかったり…置き去りだったり…。う。うう。
み・み・見なかったことにしよ。(どうせビデオに映ってるけど)
暗転。拍手。次だ。ソプラノの声に誘われる。ホリゾントは赤銅色。
照明さんは私が表現したかった世界を理解してくれている。
「On being blue」…青いままで。汚れた地球へのレクイエム。
しゅうりょー。いつも通り。はい、いつも通りです。気負いもなく緊張もせず。
もうバラしてしまうけれど…実際は照明でどれくらい見えたかわからないけれど
3人の衣装は紫、青、そして緑。それに黒のジョーゼットがかかっている。
紫は花であり、青は水や空、そして緑は大地であり、緑そのもの。
それぞれが黒で覆われている。少しだけ見えるところが傷口から垣間見える
本来の姿、というイメージの衣装だ。この衣装を見て、ある子がこう言った。
「先生、お坊さん?」ちゃうわ!確かに和テイストで袈裟みたいやけど。
まぁ、袈裟を知ってるだけでも偉いとも言える。悪くない連想ではある。
9曲目は「誕生日」このあたり会場で涙を誘われた方多数であろう。
そしてトリは「見上げてごらん夜の星を」311の為に。
直接の力になるのは難しいですが、間接的にでもとにかく忘れないでいたい。
これからもこういった形での作品は創っていきたいと思っています。
10分休憩の後は第二部だ。…どうなることやら。
<つづく>