「もう、死にます・・・」
そういえば金曜日の昼間に京都造形芸大にて劇辛チキンの「夢十夜」観劇。
びわ湖で一緒になった彼や彼女が出ると聞いていたので、これは行かねばと。
どの人もそうだけど、いままで関わった人が何かをすると聞くと都合がつくなら
できるだけ行ってあげたいと思うのである。若い子に限らず。
観て、体感しなければ意見の言いようもない。
それに意外に自分と感覚が違っても好みにあっていたりするかもしれないし
食わず嫌いはできるだけ避けようと思っている。
だからみなさん、なんかあったら誘ってみてください。行けたら行くし。
で、夢十夜だけど。これ、有名だしね。夏目漱石のアンソロジーですよ。
うちの家にもあるはず。冒頭の一夜目「もう死にます」っていう、
百合の花がっていうやつがね、すごく印象的で。
十篇あるんだけど曖昧にしか覚えてないな~と思っていて
この芝居をやるって聞いたときにどれをやるの?と聞いたら
全部やります、と言っていたのでどんな風なのかな~と楽しみだった。
まず受付がぐずぐずだった(笑)慣れてないんだね。
接客している時はスタッフに話しかけられてもそっち向いちゃだめだよ(苦笑)
当日のプログラムと半券が異様に凝ってる。
これは、分担作業だからかな。変な力の入れようにも感じるし好感が持てもする。
それらを感じて、自分がずいぶんと効率主義におかされているな~と。
きっとこれを担当している子にしてみれば自分の気持ちの込めようの現れなんだ。
ただ、周辺を取り巻くスタッフとのバランスにびっくりしただけ。
スタッフが無礼だってことではないんだけども、こんなに凝るなら受付周辺の
しつらえも凝ってほしかったわ。
一転、舞台の美術は素晴らしい。それに円形になっていて、どこからでも見られるし
見る角度によって見え方も変わってくるところを狙っているんだろう。
ただ、桟敷および箱馬ひとつぶんだけの座席はキツイ。
ビジュアルとしては合ってるしわかるんだけど、ここはお客さんの快適さを
優先してほしかったところだな~。
内容はランダムに十篇がビジュアル化されている。
確かに夢の感じが出ている。脈絡がなく、色も形も色とりどりで。
当然、学生がやっているのだから全員が若いんだけど、本当なら年齢的に
もっと歳いった人が混じっていたらもっと面白かっただろうと思う。
その割には上手く懐古的な雰囲気が出ていたな~。
学生がやっているということもあって入場料は前売りで500円!
当然、そんな安くで成り立つわけはないのだが、こういった形でどんどんと作品を
生み出せる環境にある大学のありようが素晴らしい。
贅沢だなと思いつつも、こうして庇護してもらえる学生、羨ましいな(笑)