侮れない杵柄

本日、びわ湖ホールの企画ものリハーサル。
私は自分の出番とともにダンス指導を請け負っている。
以前にも書いた通り、みなさん役者魂があるので踊りも楽しい。
いい意味で個性的なので、そのままでいいと思っている。
でも「去年より少しレベルアップしたいですね」の言葉に敏感に反応。
どうやらご自分たちもそう思ってらっしゃるらしい。
形をとるのはなかなか大変だ。
一応そのあたりも考えて、あまりスタイリッシュなポーズは入れてない。
衣装も少し昔風というかお伽噺風であるため、基本形は盆踊り。
日本人なら踊れる、と思う。そして、みなさんちゃんと様になってる。
しかし、それ以外のいわゆるダンスの基本的なところが難しいらしく
もちろん伝授するものの、すぐにはできない模様。
…そうか、そうですよね。
アイソレーショントレーニングがやはり必要なのだ。
これは今回に限らず、普段のレッスンでも思うところ。
ジャズダンスがブームになっているときからやってきた人たちは
その当時(30年前)そりゃもう死ぬほどやらされたであろう
ジャズダンスの基礎が身についてしまっている。
ダブルのリズムの取り方、肩の入れ方、ひねり方…etc。
数々の屍(?)の上にナチュラルな動きを上塗りしているので
ちょっとした刺激でその屍たちは踊りだす。
昔取った杵柄、というものに近いような気がする。
教えて教えられないものではない。出し惜しみする気もない。
でも、時間がかかるのだ。
コツさえつかめばすぐにできることばかりなのだけれど
それがダンスの中に自然に溶け込むまでには屍が築かれなければならん。
教えてすぐにできるコツないですか?と私が聞きたいくらい。
まぁそんなことも言ってられないのでとりあえず基礎からやろう。
神経痛が痛いけど行ってきます。