イロケ

例えば日本舞踊。バレエ。演劇。指揮者。…etc。
おおよそ観客を前にした芸術を提供する側として色気は不可避の条件だと思っている。
誰が好き好んでぶっきらぼうな表現者を観たいか。
「ダンサーやったらこのラインに色気を感じひんかったらウソ」
この前、弱冠16歳前後の子達を指導している時に思わず口をついて出た言葉。
その言葉を出した途端、それは個人的な感覚によるものでは?と突っ込む自分がいる。
だってそんな感覚、主観も甚だしい。そして何の根拠もない(笑)
学術的に証明されているわけでもないんだし。
あるのは自分が感じてきたこと一点のみ。
…エエんかしら、こんなこと植えつけて、と一瞬にして思考が駆け巡ったわ。
でも、でもと、そこはあえて強気で。
きっとこの先もそういうことを口にしていかねばならない場面が増えるに違いない。
「なぜ」かは説明できないけれど、創り手が私である作品においては私の感覚を
優先させてもカミサマには叱られないだろう。
きっとそれも重要な指導なんだと思うのだが、どうだろう。
しかしこれ一つ難点があって。
ここにも、そこにも色気を感じていくようにと指導していると一向に進まないのよね。
身体に対してもっと造形に敏感であるべきだろうし、モニタリングもできないとね。
そんなことからやってたら、45分しかない練習時間で音楽1小節分しか進まなかった。
う〜、今日は何が何でも最後までいくぞ。
指導はその後だ。