母のイメージ

娘が晩御飯の支度をしている私の横で一日の出来事を話す。
狭い台所なのでハッキリ言って横にいられるとうっとうしいが
さすがにそうは言えないので聞いている。一応ね。
(手伝うわけでもないので「邪魔」とは言いますけども…)
嬉しいことが多かった日は報告も長く、機嫌の悪い日は投げやりに。
別に決まりを作って話しなさいと言っているわけではない。
向こうが聞いてほしくて話しているだけだ。
けれども、まだ私に聞いてほしいと思っているだけでも良い。
安堵しつつ、半分はいつまで続くかなとも思いつつ適当に聞いている。
昨日は学校で何やら作文コンテストかなんかの候補に選ばれたそうで
清書をしなければいけないという。ほな早ぅやりぃさ。
話は続いており、友達とのいざこざや、最終学年での運動会に向けて
取り組んでいる組体操のことやリレーに出ること、バレーのこと、etc。
聞いているこっちもぐったりだ。ま、そんなことは言いませんけども。
夕食を済ませたらさっそく清書に取りかかったようだ。
この辺はやかましく言わなくてもやる娘のエラいところ。
二、三行増やしなさい、といわれたようで一生懸命ひねり出している。
できたものを「これでいい?」と見せにくる。
「ここの字が違う」とか「この文章の組み立てはおかしい」とか
チェックを入れつつ読み進めると、家族についての記述がある。
その作文はエコやリサイクルを題材にした本の読書感想文なのだが
『私は今まで地球を救うなんてこと考えたこともなかったけど…』
から始まり、リサイクルをしようと考えた人が友人に呼びかけ、
熱帯雨林の伐採を少しでも減らすためにペットボトルのキャップを
集めることを着想したということについて書かれた内容。
なかなか、しっかりとしてわが娘あっぱれな文章だったのだが
『私の家でも父や祖母がキャップを集めて…』
なんでやねん!「母」の文字がないやんっ!
思わず抗議したわ〜。ゴミの分別とか誰がしてると思ってんの?
母のマジ抗議に苦笑しつつ「あ、そーなん?」という娘。きぃ〜っ!
その文章では「母なにもしてない」みたいやん!これは沽券に係わるぞ。
それでなくてもなんかちょっと違う風に見られてるのに。
それでなくてもダーリンとかおばあちゃんは人当たりもよくて
いかにも善人やから、ますます私が魔女、いや悪女に見えるやん。
ちゃんとしてますし〜、いろんなことは〜、いちいち言わないだけで〜。
「そうなん?」by 娘
あんたの目は節穴か!といってほっぺたギー!てやったりました。
…娘には私ってどんな風に見えてるんでしょうか。