怪獣モン

空の中

空の中

毎日本読んで暮らしてる風ですが、そんなことありませんよ。…読んではいますけど。
やる事もちゃ〜んとやってますからね。これはある種の仕込み&現実逃避。あわわ。
まつりだまつりだ〜、ということで。
前作に引き続きの有川氏デビュー三部作のうちのひとつ。
これで本当のデビュー作だけが残ってしまった。予約したからそのうち来るでしょう。
「海の底」はザリガニでしたが、こちらは謎の無脊椎生物。アメーバ状のモノ。
かつては本当に存在していたらしいです、地球上に。
それが生き延びて、生き延びる条件として海中ではなく、地上でもなく、空中に。
そういう設定ですね。
印象としては映画のインディペンデンスディとE.T.を足したような。
そこに大義と本音と建て前と、恋愛と青春と成長との多重構造。
有川さんお得意のジャンルです。
前回読んだ海の方には強大化したザリガニへの戦術として(作中で)ゴジラ
なぞらえるという風になっていたが、こちらの空ではスカイドンという
ウルトラマン系の怪獣に作中人物がなぞらえると言う場面があった。
私自身は怪獣モノにはなじみが薄く育ってきているので、なんのことやら?だけど
知ってる人にはもっと深く楽しめるのかもしれないね。
それに有川氏、かなりの軍事オタクだよなぁ。参考資料があるとはいえ。
そのあたりの緻密な練り込みがあるからこそラブコメ部分が生きてくるのだなぁ。
海の方に負けず劣らず4センチ強の本だったけど面白くて2日で読み切ってしまったよ。