キールロワイヤルが好き

風邪で寝込みつつ、暇なので読書。とーるさんに借りた本。

探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)

探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)

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面白かったので2冊一気読み。
なんとも臭ってきそうな主人公なのであるが、アウトローで魅力的。
札幌、というかススキノという小さな地域のお話に絞ってあるのもいい。
主人公である「俺」は驚くことに28歳だそうで。
え〜っ?こんなにおっちゃんなのに?と驚くよ。
でも、この著者はずいぶん前からこのシリーズを書いているらしく
一冊目の冒頭には「風俗営業法が改正される前…」との但し書きがある。
つまり、その時代を背景にしたお話ですよってことなんでしょうが
読んでいくと別に古い感じはしない。
ただモバイルは出てこず、電話といえば公衆電話。または家に引いてる黒電話。
メッセージは手紙や伝言。
もしかしたらバイクにヘルメット被らなかった時代では?
そういえば原付ってのもなかったのかなぁ?せいぜいスーパーカブくらいで。
この主人公は博打で生計を立ててる輩なので、移動はもっぱらタクシー。
きっと今みたいになんでもかでも禁煙ではなかった時代だろうな。
今、娘のように生まれてすでにコンピュータ化されている機器にばかり囲まれた
年代の子供達が大きくなってこういう小説を読んだらどう思うのかな?
はたして書いてある情景や出てくる機器を理解できるんだろうか。
思い描くことすら難しいかもしれないな。
そういえばTVに出てきた黒電話を見てどうやって電話かけるん?て言ってたし。
ブッシュマンであることよ。
この主人公はススキノの一角にあるバーに毎日顔を出す。
常連中の常連なので座れば黙って出てくるものもあるけれど
時折は「ギムレット」などと注文することもある。
バーの場面も多いのでお酒の名前も沢山出てくるがほとんど知らない。
書き留めておいて、今度バーへ行ったら色々注文してみたいな。