おっとりすずさん
観たい映画があって、でも来週に入るとしばらく無理なので無理やり行ってきた。
これは買ってないけどね。
主人公すずの日常生活を軸に太平洋戦争に突入した広島・呉市の暮らしを描く。
淡々と展開していく物語の「こちらがわ」でどんどん近づく昭和20年8月。
胸が苦しくなる思いだったけれど、庶民の暮らしはそれ以前から苦しく
また、その後もしばらくは苦しいものだった。
苦しい中にも生活には笑いもあったのだと、そこだけは心救われる思い。
作品中に主人公のナレーションがあり「戦時中でも花は咲き、鳥は飛ぶ」と
いう言葉が印象的だったし、そういう映画だった。
私はアニメヲタクではないので良くわからないけれど、この監督はメカマニアらしく
空襲やそれら戦争にまつわる船や飛行機などの描写が優れているらしいことを
Twitterで知った。へぇ~だけれど、確かに作品中の日本軍のゼロ戦と米軍のB29が
見るからに(こりゃ勝つわけないわ)という圧倒的な差があり、それを絵で感じさせる
ことができるってすごいなと思ったことを思い出した。
反戦映画、だと思う。
でも、もっともっと大事なメッセージが含まれている気がした。
能年玲奈ちゃん改めのんちゃんも主人公役、とてもよかったよ。
ただ、彼女が際立ちすぎてのんちゃんが喋っているんだという感覚が最後まで
まとわりついてしまったけれど。
芸能界を干されている状態らしいけど、もっともっと輝ける女優さんだと思う。
これが再浮上のきっかけになればいいね。