天の岩戸
ちょっと思い立って芝居を見に行くことにした。
芝居の内容と、出演者、それに場所に興味があったので。
いきなりだったので当日券狙い。市内が混んでてギリギリ到着。
セーターを着て来たら暑いのなんのって。11月やんなぁ?
ユニット美人の『笑いたまひ 鎮めたまへ』at KAIKA
ストーリーとしては引きこもってしまった姉を部屋から出そうとする父と弟。
弟が考えて連れてきたのは姉がかつて所属していた劇団の先輩たち。
姉が引きこもってしまった部屋の前でひたすら面白いことをして出そうという
企みなのだが、これがなかなか上手くいかない。
その芝居そのものが劇中劇でオムニバスになっている感じとでも言いましょうか。
それにこう書くとちゃんとしたストーリー仕立てになっていると思うだろうが
なんというか、リアルなところを追及?芝居芝居していない感じで進行する。
さて、このあたりが微妙な感じになるところだ。
ユニット美人のお二人はこちらから勝手に知っている。
たしかな演技力を持っている俳優さんだ。それ以外の方々は私は初見。
どうやら素人さんに近い方も混じっているらしく、その差が歴然としすぎて
う~ん、見ていてつらいところがあったかな。美人のお二人が上手いだけに。
ただ、内容そのもののいろいろなことは置いといて、見ながら気づいた。
ヒプノを受けたとき、実はこういう場に連れてきたい人がいたこと。
その人は自分のことが嫌いで仕方ないという。
助けるとか、そんなんじゃないんだけれども、なんとなくヒプノが合いそうな
気がして、でもまずは自分が受けてみなきゃ始まらんと思ったこと。
その一連で、ヒプノを伝授してくれる講師の「たまさん」がFacebookで
周りの不幸な(ぶっている)人はほっておきなさい、というようなことを書かれていて
おっ?と思った。
そういう人をどうにかしようと思わない方がいいと。
そうじゃないと沼に引きずり込まれるよ、と。
そうか。そうかもしれないな。
やはり穴であれ沼であれ、出てくるのはその人自身だから。
で、私は思いとどまれたのだけれど、かといってほうっておくのもつらい。
自分のことが嫌いなんて、そんな悲しい事ある?
自分のことを好きになってほしいんだけどなぁ。でも無理強いするのは確かに違う。
するとたまさんはこう書かれていた。「こちらが楽しそうにしていると沼から出たいと
思っている人はこちらのことが気になって仕方なくなって、出てくるんですよ」
うむ。そうは上手くいかないかもしれないけれど一理ある。
沼にいる人はそこが気持ちいいんだそうだ。
本当にもがいている人は出てこようとする。確かに。
ユニット美人の芝居もヒプノも天の岩戸方式だ。