読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

私はドコへ行くのでしょう1

小さい頃、ひたすらグルグル回ったり、さかさまになったりするのが好きだった。

ちょっと危ないスリリングなことも好きだった。

通っていた幼稚園の講堂で週に何度かバレエが行われており、窓の外から齧りついて

見ていたけれど親に習いたいと言い出せたのだったか、当時、思えば離婚問題で

揺れていた親に気を遣って自分がやりたいことを言い出せなかったのだったか。

でもそこはかとない憧れを抱いていたのは確か。

幼稚園での発表会。日舞らしきものを踊ったらしいことが残っている写真で窺える。

覚えているのは舞台が終わってから後の放心したような気持ちの中、親の迎えを

待っていたこと。少し陽が傾きかけていたその時間の匂いみたいなもの。

少し長じて。

テレビでアイドルと言うものが出ていた時、歌っている本人より後ろで踊っている

人達に目が行って仕方なかった。スクールメイツというのだと知って入りたかった。

更に長じて。

タカラヅカ、という世界があることを知った田舎育ちの小学生は中学に行かず

タカラヅカに行けないか?と思い始める。結局そんなことはできなくて

普通に公立の中学でグルグルまわったりさかさまになったりしていた。

その頃、学校の文化祭でミュージカルというものをすることになったが、誰一人

ミュージカルというものを見たことは無く、体操部に所属しているお前がなんか作れや

と無茶ブリされ、初めて振付というものをしてみた。ゴミ袋の衣装だった。

高校生になって。初めて「ジャズダンス」なるものを観た。これやりたいと思った。

舞台と言う熱気溢れる空間に惹かれたのかダンスそのものの力なのか

あるいは舞台にいてみられる私、がやりたかったのか。

もしかしてそれら全部かも知れず、他に選択肢はなかった気がした。

熱中した。青春時代をすべてダンスに捧げた。でも。もっと自由が欲しかった。