Going My Way 1

私がダンスをやり始めた時の踊りはいわゆるジャジダンスと呼ばれるもので
その頃(80年代後半)は猫も杓子もジャズダンスをやっており、スタジオは林立し
みんな今では考えられないハイレグと言われるレオタードを着て踊っていた。
その頃、関西ではうちの師匠の興したスタジオが正統派ジャズダンスとしては
草分け的であり、京都では他にはモダンのスタジオだとか現代舞踊のスタジオが
こぞってジャズダンスを取り入れ、やり始めていたような記憶がある。
しかし、すぐさまその後に訪れたエアロビクスブームに流行は移っていったのだった。
90年代に入るとフラッシュダンスという映画の中で踊られていたストリート系ダンスや
ロボットダンスから移っていったブレイクダンスなどにお株を奪われ始める。
その一方でバレエは大人のクラスが多くなり始め、意外にも盛況となり
バレエ団でやっている以外にも子供の習い事より大人が多いという感じになりつつあり
何故だかジャズダンスだけが置いて行かれた風になっていった、ような気がする。
それを「なぜだろう?」と最近よく考えるようになった。
考えてみれば。
どれもが西洋からの輸入物であり、日本人はそれをどうにか沿わせるようにしてきた。
追いかけているだけではいつか置いていかれるのは明白。
やっぱり、どうにか独自路線を見出す方向に行くのが自然なのだと思う。
バレエは絶対定型があるので目標がはっきりしている。
オリジナリティと言っても元がクラシックなのであり、基本ラインから外れたモノは
やはりイロモノ扱いされ、クラシックバレエとは別物と見られてしまうようである。
エアロビクスは「ダンスではない」という認識がはっきりし、そのまま健在。
ストリートやブレイクダンスは主に「ヒップホップ」と呼ばれるようになり
未だに輸入物(誰かがニューヨークに行って習ってきたものを日本でやり出す)では
あるけれども独自に進化しているところも見受けられるような気がする。
それに男子率が高いのも良いことだなぁと思う。迫力あるもんね、やっぱり。
カルト宗教の影響で一時需要が落ち込んだヨガが復権。
ピラティスだとかもダンスには縁遠い方々によって盛況である。
ジャズダンスが何故エアロと混同されたかはこの辺りに要因がある気がする。
つまり身体作りとしてしか見られていなかったんだな、当時は。
踊りながら身体作り。といった側面も確かにあったかもしれない。けれども。