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矜持

その昔、師匠が誰ともなく…だったかどうかは忘却の彼方でありますが
お国から貰える「ナントカカントカ賞」ってのがありますでしょう?
あれをね、例えば貰えるか貰えないかみたいな打診が来たら、という話をしていました。
あれって「ナントカ賞があなたに贈られますが受けますか?受けませんか?」って
電話かなんかが来るそうですね。
で、当時そんな話があったかなかったかは別にして、一方的に評価されて
どういう経緯かはわからないけれども功績を認められた方が受賞されるわけでして
うちの師匠は反骨心旺盛な方でしたから「そんなもん受けてたまるか。お断りだ!」
てなことを申されていました。
安保反対真っ只中の共闘世代ですからねぇ。お国に対しての感覚は辛辣だと思われ。
そんな方の側にいたからかどうなのか、そういうことを善しとしない感覚が私の中にも
なんとなく根づいてしまいました。
きっと助成金云々の問題もここにあるような気がするんですよね。
アーティストたるもの、アナーキーさがあってなんぼのもんじゃ、というような
感覚なんでしょうか。わからなくもないです。
それに、自分がやりたいことをやるときに規制があったり、ましてやどちらを取るか、
みたいなところへ引き合い出されるというのも「ありそうな気がして」嫌悪感があり。
師匠の好きな言葉にシラノ・ド・ベルジュラックが言い放つ「これが俺の心の
羽根飾りだ」という文言がありまして、翻訳本には(心の羽根飾り)のところに
(こころいき)とルビが振られています。
そんな師匠を間近に見てきたワタクシは変に矜持だけを受け継いでしま…っている
ような気がするんですよね、最近。
世の中を見渡せば大きな歯車がいくつも見えて、その仕組みからは
すっかり取りこぼされているような(自らがこぼれているような?)気がします。
あぁ、お金欲しいわぁ。私まったくアナーキーな人間ではないんですがねぇ。