考えて踊る

うみちゃんの鍼へ行った日、取って返して晩ごはんの支度をしたら約束があったので
またしても出かけたのだった。
甲南で教えていたAZはうちからほど近い芸術系の大学にこの春から入学し、しかし
通うのがとても体力を要して疲弊するのでと一人暮らしをしながら大学へ通っている。
ちょっと前に連絡が来て、それはそれは嬉しい報告をしてくれたところだったのだ。
学校生活はすごく充実しているらしい。毎日々々何かのカリキュラムで舞台に携わる
事をやっているという。(裏方志望なんだよね、彼女)
学校でも踊ってはいて、先輩からお誘いを受けて神戸の何とかと言う学生のダンスの
コンクールに出場したのが先々週くらいの事。その時の感想をLINEで報告してくれた時
昔、まだ彼女が小5くらいの時に出演したレイワークス発表会での作品について
色々と思うところがあったらしい。以下、LINEの文章を一部引用させてもらう。
「(先輩の創った作品に出て踊っているとき)作品についてあんなに考えて
踊ったことがあまりないなと感じました。
作品として踊るときに思ったのが、レイワークスで踊ったレクイエムを思い出します。
あの頃のわたしは、まだ言われたように動いてるだけみたいなのでしたが、今考えると
あれはすごくメッセージ性のあるもので、もっと9.11について調べたり考えたりして
稽古に挑むべきものだったのだろうと感じます。レクイエムすごく好きです」
あたしゃー涙がちょちょぎれましたよ。久しぶりに。
そりゃ言われて動いてるだけだろうと思うよね、小5だもの。
それでもずっとその作品が印象として残っているということが嬉しいし
ましてや「もっと考えるべきだった」なんて言葉が出てくるなんて!泣けるぜ。
なんだかすごく嬉しい贈り物をサプライズでもらった気分。ありがとね。
で、その先輩とやらの創った作品も見せてもらいつつ、話もあったので食事に
出かけたのだった。家に来てもらっても良かったんだけれど、その日はバタついて
いたので、家でのご飯はまだこの先も彼女が近くに住んでいる間は機会があるだろう。
進路はまだまだ決められないようだ。裏方は魅力的だしやりたいけれど、
踊って舞台に立つことももっともっとやりたいそうである。そりゃそうでしょうね。
で、練習日さえどうにか融通できるなら次の春の発表会も出て欲しいし
その先に控えている舞台にも希望すれば出られるけど、どうする?と聞いたところ
「でたいです!」とのことで、どうやら進学でいったんあきらめた出演が叶いそうです。
良かったね。嬉しいよ。この先もこういう子達のためにも私は頑張らなきゃ、と思う。
想いや信念が伝わるって、ましてや共感してもらえるなんて、こんなにも嬉しい。