薄目で鑑賞

先日「とあるところ」へ電話したのは当然、用事があったから。
それにしても久しぶりすぎて本題に入るまで軽く2時間はかかったかもしれない。
そうなると思っていたから、なかなか電話するタイミングが計れなかったのだ(笑)
かなり一方的に向こうの状況をお知らせいただくのは内情を良く知っている身としては
嬉しいし面白いし感心することあり憤慨することありで大変楽しいのだが
本題はただ一点。「DVD送ってください」
実は4、5年前になるかと思うが出演した舞台のDVDを送るわね〜と聞かされていながら
特に(自分が踊ったものについては)興味がないため、一向に送られてきていないのを
気にしていなかった。
何かの折に連絡を入れた時には「まだでごめんね〜」と向こうが恐縮されて
いたけれど、はい、いつでもいいですよ〜なんて言っていたくらい。
しかし、今回の公演ではこの舞台に載せたモノを再演することになっているので
観ておきたい。
いや、観たくはない。観たくはないが、観なければいけないと思っている。
振付そのものの思い出しは無理。もとより心の動くままに動いているのであって
即興ではない(その間は同じ動きで練習しているからね)けれども、かなり即興に
近いと言っても過言ではない特殊な作品である。
芭蕉精とはある意味対極に位置するものかもしれないな。
でも心の動きや構成は揺るがないので、思い出すのではなくいつも新しく創っていた。
思えばこの作品、本番に載せるのは4回目となる。
毎回少しずつ進化し、完成した、と思えたのがその4、5年前の舞台だった。
いずれも大々的にやったものでなかったので、これを観た方は少ないと思うこともあり
今回、あたためきって着手が却って難しくなってしまっている「新作」ではなく
この作品をやりたい、と思った。
この作品はごくごく個人的な経験から発したもの。私の裏プロフィルのようなもの。
やっていて苦しい作品ではある。苦しい時の描写が多いから。過去を思い出すから。
けれども4、5年前にその舞台である種の昇華を得た、と思えた。
これこそが自分自身で作品を創っている価値の一つである。
それがなきゃやってらんねぇよナと思う。がんばらさせていただきます。
でも某アニメが大ヒットしてしまったおかげでタイトルが陳腐に思える…。
言っときますけどこっちの方が先ですし。困った現象ですわ。レリゴー。