泣く男子

本番が終わって、楽屋の廊下でスタッフが人目もはばからず泣いていた。
今回、すごくすごくプレッシャーがあったらしいと聞いてはいたが。
本当にホッとしたんだろうなぁ。それはわかる。よくわかるよ〜、と思いつつも。
20代半ばの男性がこんなに泣くのを間近で見て正直驚いた。
彼はそりゃもうイケメンを通り越して美しい部類に入るオノコなのだ。
今回、研修生にもキャーキャー言われていると演出が言ってた。
そうでしょうね。どちらかというとガテン系な人やちょっと変わった感じの人が
多い中で、ひときわ美しい顔立ち。そうだなぁ体操の加藤凌平くんみたいな感じ。
そんじょそこらの女子よりも美しい顔立ちなのだ。
その彼が。おんおんというか、えんえんというか、泣いている。泣く。泣きじゃくる。
私、そんなに硬い頭ではないつもりなのだが、男性にこうも簡単に泣かれると
えっ?と思ってしまう。
えっ?と思ってしまった自分にまた驚いたりもする。
だってさ、一応芸術やってるんだから普通の感覚ではいかんだろうと思うわけですよ。
男は黙って…がもう通用しないっていうか、マツコデラックスみたいな組合の人たちが
市民権を得てきつつある世の中じゃないですか。男が泣いたって別にいいじゃん。
と頭では思ってるのに、泣く男子を見てちょっとびっくりした自分に凹む。
そんな話のついでに。彼は2年前の回の時が初めての音響デビューだったそうで
その時にも「なんて美しい顔だろう」と見惚れていたが、その時に「結婚しました」
っていう報告が打ち上げでなされて実はそれにも違和感を覚えたのだ、という話を
演出にしたら不思議がられたので彼にオスの要素を感じないのだと説明した。
すると演出、「オスの要素と結婚(あるいはそういうこと)は別ですよ」という。
そ、そ、そーなんだ。
面白かったのでその話を展開させたかったが残念ながら目的地に着いてしまった。
う〜ん、深く掘り下げたい事象である。(ヒトのことはほっときなさい)