還暦近し?

昨日は久しぶりにイズミさんとデート。
なにやら気になる展覧会が京都のギャラリーでやってるとかで一緒に行ってきた。
もちろん昼間しか動けない私に合わせてランチからである。
こうしてランチからってのも久しぶりだね。
お目当ての展覧会は会期が今日まで。15時には撤収に突入するらしいってことで
オーガニックなランチを食し、会話もそこそこで会場へ急ぐ。
表記してある場所が微妙で、ブロックをぐるっと一周してしまった。
御池通りに面しているギャラリーであった。よく呉服関係の催しをやっている。
しまだいギャラリー
そこでやっていたのがこの方の。
草場一壽
一応、仏教画と言っていいのかな。でも書かれているのは紙ではなく陶板。
すなわち焼き物である。有田焼だそうだ。
それを手法として大きな作品を描いていらっしゃる。描くというか、焼くというか。
ギャラリー内は古い京都の町家だが商家の造りなので一般的な町家とは風情が違う。
天井の低さと木、土に囲まれた作品たちは陶彩画の名のとおり、つやつやと艶めき
立体的に透明度をもって迫ってくる。色合いと風合いの美しいこと。
仏教画というのは古いせいもあるが大体は茶系で時折黄金も混じっているが
全体的に黄色く茶色いものだという感じだが、この方のものはどちらかというと
日本画の色合いに近く、私は万葉な感じを受けた。
きっと仏教が渡ってきた時に彩られていた伽藍やなんかはこういった色彩だったはず。
そうそう、龍などもあって全体的にイズミさんのお好みである。
お花(芍薬か牡丹と思われる)の絵もあるし、抽象画っぽいものも数点あった。
過去の作品もいくつかはあったらしいが、もう所有者がいるものはお目にかかれないと
いうことでなんと陶彩画をどういった手法でかはわからないけれどシルクスクリーン
のようなもので複写し、それに色付けされたりしているものも置いてあった中に
火の鳥が。初めは会場に置いてあったリーフレットというかチラシ集のようなもの
の中で見たときのその赤さが目に焼き付いて一番好きかも、実物を見たい!と思ったが
展示してあった実物を見たら照明のせいなのか赤さが明るくて、ちょっとイメージと
違っていて残念だったなぁ。美しかったけれども。
全体的には淡いトーンのものも多くて、それはそれで美しい。
半跏思惟している菩薩様など、実に柔らかいトーンで美しかった。
でも、なぜか今惹かれるのは燃えるような赤、なのだ。
還暦が私を呼んでいるのか(笑)
いい時間をありがとう。