曲と踊りの関係(2)

踊る人(達)と曲。これも考えればなかなかに難しいところだったりする、と思う。
もちろんそんなこと考えないで作者がやりたいようにすればいいのだ、という意見も
あったりするが、私自身はそこを押して作品を創れるほどベテランではないし。
自分が創ることにおいては自分が「ん?」と思うと創れるような気がしないもの。
曲と踊り手の相性というか、空気感というか、そこに自分なりの納得がないといけない。
その曲が好きかどうか、ということも当然だけど重要。
そして私自身がもう一つ気をつけているのが「声年齢の相性」だ。
いい曲は世代を超えていいものだ。それは重々承知。
それに自分な好きな曲というのはアーティストの年齢は関係ない。もちろん。
でも、踊る段において、私はここがとっても気になる。なるのよ〜っ!
まずもってウチの発表会では金輪際ないが、例えば年齢がオーバー60の方々が
モモクロやAKB48の楽曲を踊ったらどうだろうか。何かのネタかと思うだろうな。
みかん山プロダクションに所属しているタレントさんならCMで踊るかもしれないが。
でもいずれにせよ違和感ありまくりだろう。そのギャップを狙いに行く時しか無理。
極端な例ではあるが、そういうものだと私自身は頑な過ぎるほど思っている。
もちろん創るのが上手い方の作品を見るとそんなこと気にならない時もあるだろうが
実にまれ。…ていうか、あんまり見たことないな。
とにかく、実際に踊る人達と流れてくる音楽の声質や世界観が違和感のないように
したい。
いつだったかにも書いた気がするけれどMバレエの靖子先生がスタジオでの発表会を
前に言ってらしたこと。
「踊りたいからって、なんでも踊ればいいもんじゃないのよ。その人に似合う曲って
のがあるんだから。人前で踊るときは私(わたくし)に相談なさい」
そう、この当たり前(先生に聞く)のことができない人が多かったから…。
たまらず靖子先生お怒りの巻、の場面だったのだ。
私自身は、これも曲想の範疇だと理解したのだったけれど。