おにぎりは出ません

身の上話

身の上話

読む本がなくなったので図書館で調達してきた。初めての作家さん。
う〜ん、最初は手法がくどくてしんどいな〜と思いつつ読んでいたが
その手法のせいか、確かにタイトルそのものの身の上話を聞かされた感じがした。
ある日突然失踪した女性。失踪自体は大した理由もなく、いわば不倫の情熱みたいな
でも一線を飛び越える時ってこんなものかもしれないなぁと漠然とした自分の中にも
ある、暗い欲望というか、そんな感情を思い出したりした。
ブレーキって何かな。または背中を押しちゃうものも何かあるんだろうな、と思う。
人が人に向かって語っているような、いわゆる口語体の文章なので、まどろっこしい
ところもあるが、読んでいるうちに引き込まれたりもする。
時系列に従って紡がれるオハナシは人が数人殺されたり(!)もして。
でもミステリーってわけではない。犯人捜しをするでもないし。
もしかしたら確かにこうして密かに宝くじに当たっている人はいるのかもね。
かもめ食堂も当たってたね。私も当たりたいわ〜って、まず買わないと。