デジャヴ

#9(ナンバーナイン)

#9(ナンバーナイン)

一本映画を見たような気がした本。相性の問題かもしれないが映像喚起力がある。
行ったこともない上海という場所の、それもその匂いまで鮮明に。
こういう喚起力は内田康夫氏の小説にもあって、先日テレビで見かけた風景が
一度行ったことがある気がしたのだけれど、待てよ、よく考えたらそれは内田氏の
「小説で知っている」だけじゃないか、と認識して我ながらびっくりした。
それより、その映像喚起力のすごさを思った。だって想像した通りの風景だったもの!
だから家に居ながらにして旅をしているような気になるこういう小説は楽しい。
この「ナンバーナイン」脳裏には真紅のドレスをまとうミステリアスな女性が浮かぶ。
主人公の名前が「深紅」だからなのかな。単純すぎる、私。
いいリフレッシュタイムになりました。本はストレスの捌け口である。
それはそうと、お兄さん逮捕されちゃいましたね。