昭和の明暗

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)

↓人生教習所と一緒に購入。
たぶん普段ならあまり手には取らないのだろうけれど、ぱらぱらとめくったら
西原さんの自伝的要素が書かれてあり興味がわいた。
彼女が幼い頃はソコソコだったのが、思春期以降、超貧乏だったことを知る。
確かこの方私とそう歳が変わらなかったのではないか。
「全国総中流時代」と言われた頃が物心ついたころと重なるはず。
でも、それって都市部だったりしたんだよね、その頃は。
親の世代がお金を持っているとか、土地を持っているとか、代々続くイイ家だとか。
そういった要素がなければ戦後からこっち、地を這うような生き方をしてきた人が
親の世代である私世代は、まだまだ格差社会だったように記憶する。
もちろんウチだって。まさかゴミあさりをするほどではなかったが確かに貧乏だった。
もしかしたら両親が離婚せずにいたなら、もう少しマシだったのかもしれないが。
そして、現在でも言われていることだが、財産の格差が子供の学力の格差につながる。
学力自体は子供の能力もあるだろうけれど、そういう環境を与えられるかそうでないか
というのは、今も昔も変わらず大きい。
そして、親そのものの学歴や育ち方によるところも影響大だ。
そういう意味ではお金がある・無いって顕著で残酷。あるほうが良いに決まってる。
かといってお金さえあれば解決できるか、と言うものではないだろうけれど。
漢字にルビが振ってあったりもするので子供向けの文庫なのかもしれないが
なかなか興味深く読みました。