京都はみやこやさかい

ひきつづきの有川浩まつり。これはずいぶん有名ですね。[asin:4048741829:detail]
話題になった時には読まなかったけれど、これも面白くて一気。寝不足です。
舞台は高知。そして「おもてなし課」は実在するそうだ。
高知県を一大観光都市にしようと県庁に「おもてなし課」が設立されたのだが
職員は全員他部署から配属されただけなので、いわゆる「お役所体質」が抜けない。
観光大使という(すでに他県では実行中の)ものに着手するも対応が後手後手。
名刺ひとつ刷るのに1ヶ月かかっているという、まさにお役所的な時間感覚。
主人公は観光特使に任命された人気作家から民間との感覚の差を叩き込まれる。
ダメダメだった青年の成長物語である。恋愛も絡み紆余曲折、波乱万丈。
フィクションだそうだけれども、これは各県がほうっておかないだろうなぁという
感じがするほど、地方都市を活性化させるための示唆に富んでいる。
大変だとは思うけれども、この作家の本もビジュアル化しやすいだろうなぁ。
それに著者自身が高知県出身ということで使われている高知弁が見事。
読みながら私の頭の中では高知弁のところになると、本人は香川出身だけれど叔父さんが
高知にいるとかで高知弁も喋っていたヤザキ君の声に吹き替えられていたよ(笑)
地方、とか、地方都市、とか方言っていう言葉は好きじゃないわ。
ていうか、京都人としては未だに首都が東京というのには納得いかんわけ(苦笑)
アンタら、ちょっと言うとくけど、京都を地方都市呼ばわりしたら怒るえ。