ダンスファンタジー 本番

ゲネが終了して、開場まで1時間半ほどはある。余裕。
幾つかのダメだしを受けたグループだけが残り、後は楽屋へ引き上げる。
各自、食事をしたり、休憩しながら次の準備をしたり。
開場までに遠路はるばるイズミさんが楽屋を訪ねてくれる。MYさんも。
なんだか知ってる顔が見にきてくれるのはホッとするもんなんだね。
MYさんからは「どうなったんですか?」と小声で聞かれる(苦笑)
結局はダブルはなくなったことを伝える。ご心配かけました〜ホントに。
踊らないって気が楽(笑)ちょっと物足りない感じもしつつ
しかし、もし舞台に何かあったら走れるのは自分しかいないと肝に命じつつ。
そう、こういう役割も舞台には必要不可欠なのだよね。
そしていよいよ本番の幕が上がる。
第一部は京都組はHさん、Tちゃん、MDさん、ラミーにも在籍のNさんが出演。
私とユニちゃんは開演時刻ギリギリに客席の一番後ろで立ち見に興じる。
後ろって結構遠い。一人ひとりの表情は見えないけれど全体像が掴める。
この距離でもやはり動いている子と動かされている子の違いは歴然。
もちろん、どの子も一生懸命なのだが、天性のものはいかんともし難い。
つくづく踊りは簡単なようで難しく、また反対も然りだなと思う。
ただ、子供は天性の部分での差が大きいけれど、大人になればその辺りは
努力で埋めることができるのも面白いところ。歳に関係なく進化もするし。
いいものを持っていても努力なしには開花しない。
何がそれを分けるのか。
師匠は「慢然とレッスンを受けるな!」とよく怒鳴っていた。
つまりはそういうことなのだろう。
自分で目的を持ちつつ、自分でレッスンのポイントを押さえつつ受ける。
自分で創る、発信する、試してみる、復習する。
近道はないし、時間がかかるものなのだ。そしていつでも渦中であること。
子供にはそういうことをも教えて行きたいと思う。単に踊り方だけでなく。
大人は?…大人はね、言ってもやる人はやるし、やらない人はやらない。
大人は足らないと思ったら自分でやれる人だけが残っていくものなので。
ま、そんなこと言ってるからマイノリティなんですけどね。もういいの。
第一部は滞りなく終了。私達も楽屋へ帰ろう。
そして第二部も滞りなく進んで行く。昨日は居なかったサンタも揃い
雪だるまをいっぱい袋に詰めてサンタ2人とトナカイ2匹が去ってゆく。
さて、バッハですよ。首尾はどうじゃろかぃ。
滋賀チームは所々怪しそうなところもあったらしいが(イズミさん談)
袖から見ている分には特別大ポカはなくうまく行った方だと思う。
Oさんの膝も本番は本人の頑張りもあり、そんなに気にならず。
とりあえず、良かった。Oさんにはキツかったろうと思うが…。
水曜日にちゃんと労っておこうと思う。言わなきゃいけないことも言うよ。
さぁ、いよいよトリですよ。アケミちゃんも、これはダンサーとして頑張って。
少し早めにライトを入れてもらうことにした。
音楽が流れダンサーが走っていく…と、やにわにTちゃんが先走って動き始めた!
…やっちまったな。カウント、あとワンエイト残ってますよ〜よよよよよ。
目が飛び出たわ。多分、一緒に踊っているみんなの目も飛び出ただろう。
まさかの!キャプテンやっちまった事件発生。あーあーあー。もう。もぅ…。
振りを間違えた訳ではない。音を、動き出す音を間違えたのだ。
とはいえ、これは痛いなぁ。だって誰一人動いていない冒頭だもんな。
明らかに客席が「あ!」となったよ。後で聞くところによると、その瞬間
その斜め後ろにいたHさんが「Tちゃん!」て言ったって!それもアカンし!
ほんまにもう…修行に出るわ。…私が(泣)