なんくるないさ〜

オリンピック観戦と共に池上氏のもの4冊並列読み中。
もちろん仕事もしてますよ。

統ばる島

統ばる島

トロイメライ

トロイメライ

トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ

トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ

復活、へび女

復活、へび女

いずれも図書館で借りたから回せないわ、とーるさん。ごめん。
文体としてはすっと入ってこない。相性の問題だろうと思う。
でもテーマというか、境界線がない感じね。彼岸と此岸の。その辺りツボです。
それにすごくネイティブ感。著者が沖縄出身だからか?
そうかもしれないけれど、例えば私が京都の事を書いてもこうはならないだろう。
此岸と彼岸の境界線がないっていうのは非常にプリミティブな印象である。
アニミズムという言葉以前の問題に感じられる。それがリアルっぽい。
肉感的だしスピリチュアルだし…またその部分の切り離しがない。
沖縄って行ったことないのだけれどたぶんこういう感じなんだろうか。
旅行先として取り上げられる沖縄はのんびりしてて青い空と海のイメージだが
未だに戦争の影を落とす部分も少なくない。
けれども池上氏の弁によると戦後の度重なる翻弄によって疲弊した人々は
常にリセットされ続けてきたことに慣れてしまい、琉球王朝時代からの財産を
簡単に捨て去ってしまう人が少なくないのだという。
なんくるないさーは大らかさの証のような言葉だけれど
その実、投げやりさと諦めとがベースにあると思うと悲しい気持ちになる。
著者は自分のアイデンティティとなる軸を探し続けるために書いているそうだ。
氏の著作のおかげで沖縄という地が独特であることを改めて知った気がする。
行ってみたいな〜沖縄。惜しかったな〜バレーボールのイタリア戦。