『own〜ありのままで〜』

明日・・・から結局一週間が経ってしまいました。すみません。
もう3月も半ばを迎えようかというところですね。うぅぅ。
高松では(私のもらう振付は)あと少しを残して大方いただいた状態で。
その行き帰りのバスにてチマチマと創作をしていました。
もちろん、その時間内だけでは創りきれなくて持ち越しでしたが
昨日、やっと一応の目処がつきました。ばんざ〜い。
でも何故か「終わった感」は全くありません。小さなハードル越えたくらい。
振付だけはどうにか終えても、まだまだ残っているものはあるし、
手直しもしなきゃいけないし演出もこれから。残しているものが多い。
なんといっても他の振付があれもこれも残ってる。
その中でもオオモノは高松で披露する予定の「ありのままで」リメイクです。
リメイクとはいえ、ほとんど振付としては新しくなる予定。
コンセプトだけが残っている状態です。
この作品はお伝えしているように登校拒否・不登校の子を持つ親の会の
「全国のつどい」が京都で開催されたときに依嘱作品として創作したもの。
その夏の「ダンスの時間」においても少しリメイクして出しました。
見ていただいた方にはご理解いただけると思うのですが、この作品は
私の自伝的要素がたくさん盛り込まれています。
過去の自分の内心を表現したもの。そして今に繋がるものとして創りました。
かつてのきらびやかな(自分ではそう感じてはいないけれど)私をご存知の
向きには、たいそう驚かれた作品です。余りに「のたうちまわる」ので。
「つどい」で舞踊家として出演が決まったときには他の作品を披露する予定
でしたが、その会の成り立ちや現在も苦しんでいらっしゃる方が多いことをも
考えると「ただのダンス」でお茶を濁すわけにはいかなかったのです。
かといって、どういったものを提供すればよいのか悩みました。
悩みましたが、よく考えると、自分にも不登校の時代があり、また
ダンサーとして現役だった時代にも「引きこもり」になった経験があります。
そんなことどもを赤裸々にやってみようか、と。
こんな苦しい時もあったけれど、どうにか私も歩き続けていますよ、と
そんな想いを表現したくて創作してみようとしたのですが。
いや〜実に苦しかったですねぇ。当時の気持ちがフラッシュバックして。
創作中に何度も何度も立ち止まりました。動けなくなってしまって。
ひきこもりって、本当に文字通り「ひき」「こもって」しまうんですよね。
当時、スタジオを無理やり休んで(サボリとも言う)本当に一日中、布団に
くるまってベッドの上で過ごしたことなんかをリアルに思い出したりして。
そんな状態のときは動けないのだから、それを踊りで表現するってったって。
無理があるよなぁと思いつつ、でも仕上げなくてはいけないので大変でした。
その時はすっかり過ぎた過去だと思っていたんですね。
でも実はそうじゃなかったんだな。
めまぐるしく刻は過ぎ、生活も変化したけど、それは過ぎてしまっただけで。
乗り越えられていたとは言い難い、ということを創作を通じて実感しました。
その実、確かに乗り越えたわけではなかったです。
「逃げた」実感の方が強くて。その想いは今でも残っています。
でも、私は私の人生を生きたかったので「逃げ」を打った自分を肯定します。
もともと「自己中」なワタクシですから。やむなし、ということで。
それでも過去は消すこともできない。まぎれもなく自分の財産ですしね。
作品を通じて、その気持ちに(本当のところで)到達できた。
だから、この作品を生み出したことで初めて過去を乗り越えたと言えます。
そして今再びこの作品と向き合おうとしている私の気持ちは、とても穏やか。
きっと今度は精製された「観るべきところのある作品」としてできそう。
いや、自分でハードルをあげるのはやめようや(苦笑)
とにかく一度目とは違った心持ちで対峙できている現在です。
人生って、間違いなく自分のためにあるものだろうと思うし。
自分しか自分の人生は生きてあげられないので。
そんな想いが表現できればなぁというところです。
今度の日曜日にある合同リハーサルを終えたら色々と目処が立つので
いよいよ着手できるかと考えています。乞ご期待。